2011年3月11日 日が暮れそうになった時、海岸沿いに暮らす僕達は防波堤の向こう側で女性の声がするのを聞いた。
目を凝らすと遠くの岩場に顔見知りの女性が必死でしがみついていた。
僕らは近くにあった手漕ぎボートに急いで飛び乗った。
オールは流されて見当たらなかったので、近くにあった雪掻き用シャベルを使って無我夢中に漕いだ。
何とか助けることができたけど、女性は太腿に深さ数センチの穴が空いていて既に意識は無くなっていた。
一晩中皆で彼女の身体をさすり続けて、ようやく女性が意識を取り戻したのは翌朝だった。
その後も周囲を回って男女6人を救い出して、暖と食事を与え続けた……
多くの家も車も何もかにもが無くなっていった……
でもそんなことはどうでもよかった…
命がどれだけ大切なものか、身にしみてわかった!
先日、友人と久し振りに気仙沼大島までドライブして海岸線を歩いてきた。
砂浜にいまだ横たわるボロボロになった船を見て辛く切なかったあの時を思い出しながら、少しでも希望や夢を持ち続ける人生を大切な人達と共に歩んでゆこうと思った。
そして…『じんせいテラス』というblogの特派員の一人としても職務を全うしてゆこうと心に誓った。
あの日のことは忘れない 忘れられない………